「クーピーの50周年記念商品を作ろう」、それ以外は何も決まっていない状態からのスタートでした。過去には100色や72色の限定ボックスを販売しており、今回は単なる「多色セット」ではない、今までとちがう商品にしたいという思いがありました。

そこで、日々商品に触れている社内の人間だけではなく、以前から様々なプロモーションをお願いしているTAMさんと一緒に考えてみることにしました。

ブレストやディスカッション、試作を重ねて、Re:COUPYは周年のコレクションアイテムとして飾るだけでなく、「実際に塗って楽しんでもらえる商品」になったと思います。

販路開拓や認知度の面ではまだこれからですが、「塗り絵で癒やされる」というコンセプトを徐々に浸透させていきたいです。

クーピーが持つ優しい色合いや書き味は、子どものお絵描きだけでなく「働く女性の癒やし」につながるのではないか？と考え、「大人のクーピーペンシル」企画を立ち上げました。

「子供向け」とは別のイメージを伝えるために、TAMさんと一緒にアイデアを出し合って、「塗り絵」「飾る」「ギフトにもなる」という要素をプラスしました。

発売後はSNS上で「おしゃれ」「ほしい」「どこで売っているの」との声が、ターゲット層である女性を中心に見られています。ロングセラー商品である「クーピーペンシル」ブランドの新しいチャレンジとして、社内でも評価されました。

文具の展示会への出品時には、Re:COUPYの試し描きブースが常に多くのお客様で賑わっていました。実際に手に取ってみると、色を塗る楽しさが伝わるようです。

女性の社会進出が進んだ現代、Re:COUPYは必要とされる商品だと思っています。

プロジェクトの開始時点でいきなり商品に落とし込まずに、サクラクレパス様とともにブレストやディスカッションでアイデアを膨らませることができたのがRe:COUPY企画の良かった点だと思います。

従来子ども向けとされてきた商品が姿を変えて「大人のクーピー」に。ストレスや悩み事の多い現代人を癒やす、社会的にも意義のある商品に育ってほしいと願っています。

企画に関わる全員が感じた「クーピーで色を塗ると、癒される」という感覚が、そのまま落とし込まれた商品だと思います。

実際に100色のクーピーペンシルを広げてすべての色味を試したり、全員で黙々と試作品の塗り絵をしたり。サクラクレパスの皆さまと一緒に手を動かすことで、伝わるもの、伝えたいものが明確になっていったなと感じています。

ディスカッションを繰り返す中で、商品は時代背景や様々な思いから生み出されているのだということを知りました。私自身、子供の頃から慣れ親しんできたクーピーですが今も愛され続けている理由はそこにあるのかもしれません。

是非多くの方に手に取っていただき、新しく生まれ変わった「大人のクーピー」を体験していただきたいと思います。

※COUPY、クーピー、クーピーペンシルは株式会社サクラクレパスの登録商標です。